第110回薬剤師国家試験 問39 D-Ala-D-Ala に結合する抗菌薬

■問39

ペプチドグリカン前駆体のペンタペプチド末端の D-アラニル-D-アラニン と結合して、
細菌の細胞壁合成を阻害するのはどれか。1つ選べ。

1 アミカシン
2 セファゾリン
3 バンコマイシン
4 メロペネム
5 ミカファンギン

解答・解説

■ 正解

3 バンコマイシン

■ 解説

● バンコマイシンは「D-Ala-D-Ala に結合する」抗菌薬

バンコマイシンは
グリコペプチド系抗菌薬 であり、
ペプチドグリカン前駆体の末端 D-Ala-D-Ala に直接結合する。

これにより

  • トランスペプチダーゼによる架橋反応が阻害
  • 細胞壁合成が停止
    細胞壁合成阻害による殺菌作用

特に MRSA に対して重要な薬剤。


■ 選択肢ごとの解説

1 アミカシン:誤り
アミノグリコシド系。30Sリボソーム阻害。

2 セファゾリン:誤り
β-ラクタム系(セフェム)。ペニシリン結合タンパク質(PBP)阻害。

3 バンコマイシン:正しい
D-Ala-D-Ala に結合し、細胞壁合成を阻害する。

4 メロペネム:誤り
カルバペネム系。PBP阻害だが、D-Ala-D-Ala には結合しない。

5 ミカファンギン:誤り
エキノカンジン系。真菌のβ-D-グルカン合成阻害。


■ ポイント整理

  • バンコマイシン=D-Ala-D-Ala に結合するグリコペプチド系
  • β-ラクタム系は PBP(トランスペプチダーゼ)阻害
  • ミカファンギンは真菌に作用し、細菌には無効
  • MRSA の第一選択薬として重要

■ 関連知識

静注投与が基本(経口は C. difficile 腸炎に限る)

バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)は D-Ala-D-Lac に変化させて耐性獲得

グリコペプチド系は腎毒性に注意

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA