第110回薬剤師国家試験 問8 酸性度の比較(置換基の電子効果)

解答・解説

■ 解答
5 p-ニトロフェノール

■ 解説
酸性度は、プロトン(H⁺)を放出した後に生じるフェノキシドイオン(O⁻)がどれだけ安定化されるかで決まる。

本問の5つの化合物は、フェノール骨格に異なる置換基がついており、置換基の電子効果によって酸性度が変化する。

【置換基の電子効果】
・電子供与性基(例:NH₂) → O⁻を不安定化 → 酸性度↓
・電子求引性基(例:Cl、NO₂) → O⁻を安定化 → 酸性度↑
・特にNO₂は強力な電子求引性+共鳴安定化 → 酸性度が大きく上昇

したがって、最も酸性度が高いのは 5:p-ニトロフェノール である。

■ 選択肢のポイント
1 シクロヘキサノール:芳香環がなく共鳴安定化がないため酸性度低い
2 フェノール:基準
3 p-アミノフェノール:NH₂は電子供与性 → 酸性度低下
4 p-クロロフェノール:Clは弱い電子求引性 → 酸性度やや上昇
5 p-ニトロフェノール:NO₂は強い電子求引性+共鳴安定化 → 酸性度最大

■ 暗記ポイント
・酸性度=フェノキシドイオンの安定性
・電子求引性基があるほど酸性度↑
・NO₂は最強クラスの電子求引性 → p-ニトロフェノールが最も酸性

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA