問5 溶媒中で解離しない薬物Xを50 mmol含む水溶液100 mLに酢酸エチルを加えて
振とう、静置したところ、二液相に分相し、酢酸エチル相中のXは45 mmolで
あった。Xの分配係数(酢酸エチル相中の濃度/水相中の濃度)を18とすると、酢
酸エチル相の体積はどれか。1つ選べ。
ただし、分配に用いる溶媒は互いの溶媒で飽和されており、水相の体積は
100 mLとする。
1 50 mL
2 100 mL
3 150 mL
4 200 mL
5 250 mL
解答・解説
解答;選択肢1
分配係数 P=18 を満たすためには、有機相の濃度が水相の18倍になる必要がある。
その条件を満たす体積が 50 mL。
問5の本質:分配係数の問題は「濃度の比=物質量/体積の比」だけで解ける
まず、問題の状況を 図なしでイメージできるように 言葉で整理する。
① 全体の物質量は 50 mmol
そのうち、
- 酢酸エチル(有機相)に 45 mmol
- 水相に 5 mmol
が分かれている。
ここまでは問題文に書いてある通り。
② 分配係数 P = 18 の意味
分配係数はこういう定義:
つまり、
ということ。
③ 濃度は「物質量 ÷ 体積」
ここが一番大事。
- 水相の濃度
= 5 mmol ÷ 100 mL
= 0.05 mmol/mL - 有機相の濃度
= 45 mmol ÷ V(mL)
※V は求めたい体積
④ 分配係数の式に代入するだけ
P = 18 なので、
18 =(45 ÷ V)÷ 0.05
これを整理すると、
45 ÷ V = 18 × 0.05
45 ÷ V = 0.9
だから、
V = 45 ÷ 0.9 = 50 mL
🎯 結論:酢酸エチル相の体積は 50 mL
🌟 国家試験レベルで押さえるべきポイント(超重要)
✔ 分配係数は「濃度の比」
物質量の比ではない。
濃度=物質量/体積なので、体積が未知なら式に必ず入る。
✔ 濃度の比を作るときは「物質量 ÷ 体積」
今回の問題は、
- 水相の体積は 100 mL と分かっている
- 有機相の体積だけが未知
だから式が立てられる。
✔ 分配係数の問題は「比の問題」
実は、分配係数の問題はすべて 比の問題。
今回なら、
- 有機相:45 mmol
- 水相:5 mmol
- 濃度比:18:1
これを満たす体積を求めるだけ。
🧠 教科書なしで理解するための“頭の中のイメージ”
分配係数 P = 18 というのは、
という意味。
だから、
有機相の濃度が水相の18倍になるように体積が決まる。
物質量は 45 mmol と 5 mmol で固定されているから、
濃度を18倍にするには、
有機相の体積が水相より小さくなる必要がある。
実際、
- 水相:100 mL
- 有機相:50 mL
だから、
体積が半分 → 濃度は2倍
さらに物質量が9倍(45 vs 5)なので、
2 × 9 = 18倍
となって分配係数を満たす。
これで直感的にも納得できる。
🔥 最後に:国家試験でこの問題を落とさないコツ
あとは代入して解くだけ
この4つを覚えておけば、
どんな分配係数の問題でも解ける。
分配係数は 濃度の比
濃度=物質量 ÷ 体積
体積が未知なら V を置く
