問79 汚染されたヒト乾燥硬膜の使用により感染した疾患であって、生物由来製品感
染等被害救済制度の創設の契機となったのはどれか。1つ選べ。
1 成人T細胞白血病
2 クロイツフェルト・ヤコブ病
3 トキソプラズマ症
4 大腿四頭筋短縮症
5 後天性免疫不全症候群
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■ 正解
2
■ 解説
● ポイント1
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)は、プリオン病の一種であり、感染性の神経変性疾患です。この病気は、汚染されたヒト乾燥硬膜移植によって感染することが知られており、特に1990年代に日本での感染例が報告されました。この事件がきっかけとなり、生物由来製品感染等被害救済制度が創設されました。
● ポイント2
クロイツフェルト・ヤコブ病の作用機序は、異常なプリオン蛋白質が正常なプリオン蛋白質を変性させ、神経細胞に蓄積し、最終的に神経細胞の死を引き起こすことにあります。このようなメカニズムは、他の感染症とは異なり、感染経路が非常に特異的であるため、特に注意が必要です。
● ポイント3
国家試験の意図としては、感染症のリスク管理や生物由来製品の安全性についての理解を深めることが挙げられます。特に、医療現場での感染症対策や患者の安全を確保するための知識が求められています。
■ 選択肢ごとの解説
1:誤り。成人T細胞白血病は、HTLV-1ウイルスによって引き起こされるが、ヒト乾燥硬膜からの感染とは関係がない。
2:正しい。クロイツフェルト・ヤコブ病は、汚染されたヒト乾燥硬膜の使用によって感染することがあり、この事件が生物由来製品感染等被害救済制度の創設の契機となった。
3:誤り。トキソプラズマ症は、主に猫の糞便を介して感染する寄生虫病であり、ヒト乾燥硬膜とは関係がない。
4:誤り。大腿四頭筋短縮症は、筋肉の問題であり、感染症とは無関係である。
5:誤り。後天性免疫不全症候群(AIDS)は、HIVウイルスによって引き起こされるが、ヒト乾燥硬膜からの感染とは関係がない。
■ ポイント整理
- クロイツフェルト・ヤコブ病は、汚染されたヒト乾燥硬膜による感染がある。
- 生物由来製品感染等被害救済制度は、感染症のリスク管理を目的としている。
- 感染症のメカニズムを理解することは、医療現場での安全確保に重要である。
■ 関連知識
- プリオン病の他の例として、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群や致死性家族性不眠症がある。
- 生物由来製品の安全性確保のための規制やガイドラインが存在する。
- 感染症の予防と管理に関する知識は、薬剤師の重要な役割の一部である。
