問 50 医薬品の原薬を微粉砕することによって増大するのはどれか。1つ選べ。ただ
し、粉砕による二次粒子の形成はないものとする。
1 流動性
2 充てん性
3 溶解性
4 安定性
5 結晶性
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■ 正解
3(溶解性)
■ 解説
原薬を微粉砕(粒子径を小さくする)すると、粒子の比表面積が増大する。 比表面積が増えると、溶媒と接触する面積が増えるため、溶解速度が上昇する。
その結果、薬物の見かけの溶解性が増大する。 (※溶解度そのものが変わるわけではなく、「溶けやすさ」が増すという意味)
本問では「二次粒子の形成なし」とあるため、 凝集による表面積減少の影響は考えなくてよい。
■ 微粉砕による変化(国家試験で狙われる点)
- 比表面積 ↑
- 溶解速度 ↑ → 溶解性 ↑
- 流動性はむしろ低下しやすい
- 安定性は低下することが多い(表面エネルギー増大)
- 結晶性は変わらない(粉砕では結晶構造は基本的に保持)
■ 各選択肢の検討
● 1:流動性(誤)
粒子が小さくなると付着力が増し、流動性は低下しやすい。
● 2:充てん性(誤)
粒子径が小さいと空隙が増え、充てん性は低下することが多い。
● 3:溶解性(正)
比表面積増大 → 溶解速度上昇 → 見かけの溶解性が増大。
● 4:安定性(誤)
微粉砕すると表面エネルギーが増え、化学的・物理的安定性は低下しやすい。
● 5:結晶性(誤)
粉砕では結晶構造は基本的に保持されるため、結晶性は変化しない。
■ まとめ
- 微粉砕 → 比表面積増大 → 溶解速度↑ → 溶解性↑
- 流動性・充てん性・安定性はむしろ低下しやすい。
- 結晶性は変わらない。
- したがって正解は選択肢 3。
