
解答・解説を見る
■ 正解
1、3
■ 各選択肢の検証
● 1 化合物A(メタノール)→ ホルムアルデヒド → ギ酸 → 視覚障害(正)
メタノールは体内で、
・アルコール脱水素酵素(ADH)によりホルムアルデヒドへ
・アルデヒド脱水素酵素(ALDH)によりギ酸へ
と代謝される。
このギ酸が視神経毒として作用し、失明の原因となる。
→ 記述どおりで正しい。
● 2 化合物B(アデニン)がP450でエポキシ化されメトヘモグロビン血症を起こす(誤)
アデニンはプリン塩基であり、P450でエポキシ化される毒性経路は存在しない。
また、メトヘモグロビン血症を起こすのは、アニリン・ニトロ化合物など。
→ 誤り。
● 3 化合物C(ジメチルニトロソアミン)→ P450 → メチルカチオン → DNA付加体(正)
ジメチルニトロソアミン(DMN)は、
シトクロムP450により水酸化 → N-脱メチル化される過程で、
メチルカチオン(強い求電子種)が生成する。
このメチルカチオンがDNA塩基をメチル化し付加体を形成するため、発がん性を示す。
→ 記述どおりで正しい。
● 4 化合物D(トリフルオロ酢酸)がP450で速やかに水酸化されアコニターゼ阻害(誤)
トリフルオロ酢酸(TFA)は非常に代謝されにくい安定化合物であり、
P450で速やかに水酸化されることはない。
また、TCA回路のアコニターゼ阻害はフッ化物イオンの作用であり、TFAとは異なる。
→ 誤り。
● 5 化合物E(有機リン化合物)はカルボキシルエステラーゼで活性化されAChE阻害(誤)
有機リン系殺虫剤の多くはP450による酸化的脱硫化で活性化される。
カルボキシルエステラーゼで活性化されるわけではない。
→ 誤り。
■ まとめ
- メタノール → ホルムアルデヒド → ギ酸 → 視神経障害 → 1 正
- DMN → P450 → メチルカチオン → DNA付加体 → 3 正
- アデニンのエポキシ化は起こらない → 2 誤
- TFAは代謝されにくくアコニターゼ阻害もしない → 4 誤
- 有機リンの活性化はP450、カルボキシルエステラーゼではない → 5 誤
→ 正解は 1 と 3
