問176 TDMの実施が望ましい薬物の性質として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 有効血中濃度の範囲が広い。
2 体内動態の個人差が小さい。
3 薬物相互作用を受ける可能性が低い。
4 体内動態に非線形性が認められる。
5 副作用と対象疾患の症状の区別が難しい。
解答・解説を見る
■ 正解
4、5
■ TDMが望ましい薬物とは
TDM(治療薬物モニタリング)が必要となるのは、
・血中濃度と効果・副作用の関係がシビアな薬物
・個人差や相互作用で濃度が大きく変動する薬物
・症状だけでは過量か不足か判断しにくい薬物
といった特徴をもつ薬物である。
■ 各選択肢の検証
1 有効血中濃度の範囲が広い(誤)
治療域が広い薬物は、多少濃度が変動しても問題が起きにくい。
TDMの必要性は低い。
→ 誤り。
2 体内動態の個人差が小さい(誤)
個人差が小さい薬物は、標準用量で適正濃度に入りやすい。
TDMの必要性は低い。
→ 誤り。
3 薬物相互作用を受ける可能性が低い(誤)
相互作用を受けにくい薬物は濃度変動が少ないため、TDMの必要性は低い。
→ 誤り。
4 体内動態に非線形性が認められる(正)
非線形性(飽和代謝など)がある薬物は、
少しの用量変更で血中濃度が大きく変動する。
予測が難しいため、TDMが強く望まれる。
→ 正しい。
5 副作用と対象疾患の症状の区別が難しい(正)
抗てんかん薬・抗精神病薬などが典型。
症状が「病気の悪化」か「副作用」か判断しにくいため、
血中濃度が診断の重要な指標となる。
→ 正しい。
■ まとめ
・非線形動態 → 濃度予測が困難 → 4 正
・症状と副作用の区別が難しい → 濃度情報が必須 → 5 正
→ 正解は 4 と 5
