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■ 正解
3、5
■ 各選択肢の検証
1 ジゴキシンは、Na⁺, K⁺-ATPase を活性化し、心筋細胞内 Ca²⁺ 濃度を上昇させて、強心作用を示す(誤)
ジゴキシンはNa⁺, K⁺-ATPase を阻害することで、
細胞内 Na⁺ 濃度を上昇させ、Na⁺/Ca²⁺交換系を介して細胞内 Ca²⁺ 濃度を増加させる。
「活性化」ではなく「阻害」であるため、記述は誤り。
2 ピモベンダンは、cAMP 誘導体で、細胞内で cAMP に変換されて強心作用を示す(誤)
ピモベンダンは、
・ホスホジエステラーゼⅢ(PDEⅢ)阻害
・心筋トロポニンCへの Ca²⁺感受性増強
により陽性変力作用を示す。
cAMP 誘導体ではなく、「cAMP に変換される」という記述は誤り。
3 ビソプロロールは、アドレナリン β₁ 受容体を遮断し、心臓のリモデリングを抑制する(正)
ビソプロロールは選択的 β₁ 受容体遮断薬であり、
慢性心不全において交感神経過活動を抑制し、
長期的に心筋リモデリングの進行を抑制する。
→ 正しい。
4 カルペリチドは、ナトリウム利尿ペプチドの分解を阻害して作用を示す(誤)
カルペリチドはヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド(hANP)の合成ペプチドであり、
受容体を直接刺激して血管拡張・利尿作用を示す。
分解酵素を阻害する薬ではない。
→ 誤り。
5 イバブラジンは、HCN チャネルを遮断して心拍数を減少させる(正)
イバブラジンは、洞結節のHCN チャネル(If 電流)を選択的に遮断し、
心拍数を低下させることで心筋酸素需要を減少させる。
収縮力にはほとんど影響せず、心拍数のみを低下させる点が特徴。
→ 正しい。
■ まとめ
・β₁遮断でリモデリング抑制 → ビソプロロール(3)正
・HCN チャネル遮断で心拍数低下 → イバブラジン(5)正
・ジゴキシンは Na⁺, K⁺-ATPase「阻害」 → 1 誤
・ピモベンダンは PDEⅢ阻害+Ca感受性増強 → 2 誤
・カルペリチドは hANP 製剤であり分解阻害薬ではない → 4 誤
→ 正解は 3 と 5
