第110回薬剤師国家試験 問335 アジソン病(原発性副腎皮質機能低下症)の追加治療薬

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■ 正解
3(フルドロコルチゾン)


■ 症例の要点(病態 × 検査 × 不足ホルモン)

63歳男性。倦怠感、低血圧、体重減少、皮膚色素沈着。 検査:コルチゾール低値(1.0 μg/dL)+ ACTH高値(1,796 pg/mL)

原発性副腎皮質機能低下症(アジソン病) と確定。

アジソン病では、副腎皮質の破壊により:

  • 糖質コルチコイド(コルチゾール)不足
  • 鉱質コルチコイド(アルドステロン)不足

の両方が起こる。

今回、ヒドロコルチゾン(糖質コルチコイド)は開始されたが、 低血圧・低Na血症の改善が不十分

→ これはアルドステロン不足が補えていないことを示す。


■ 各選択肢の正誤

● 1 デキサメタゾン(誤)
強力な糖質コルチコイドだが、鉱質コルチコイド作用はほぼゼロ。 低血圧・低Na血症の改善には不適。

● 2 ベタメタゾン(誤)
デキサメタゾン同様、鉱質コルチコイド作用なし。 追加しても症状改善しない。

● 3 フルドロコルチゾン(正)
強い鉱質コルチコイド作用を持つ。 アルドステロンの代替として:

  • Na再吸収↑ → 低Na改善
  • 水分保持↑ → 血圧上昇
  • K排泄↑ → 高K改善

アジソン病の標準治療は:

  • 糖質コルチコイド:ヒドロコルチゾン
  • 鉱質コルチコイド:フルドロコルチゾン

→ 本症例の不足分を補う最適解。

● 4 スピロノラクトン(誤)
アルドステロン受容体拮抗薬(利尿薬)。 むしろ鉱質コルチコイド作用を阻害するため逆効果。

● 5 エプレレノン(誤)
スピロノラクトン同様、アルドステロン拮抗薬。 アジソン病では禁忌に近い。


■ まとめ

  • アジソン病では糖質+鉱質コルチコイドの両方が不足
  • ヒドロコルチゾンだけでは鉱質コルチコイド不足が残る
  • 低血圧・低Na・高Kはアルドステロン欠乏の典型
  • → 補うべきはフルドロコルチゾン(3)

正解は 3

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