第111回薬剤師国家試験 問39 アシクロビルの作用機序(ウイルスDNAポリメラーゼ阻害)

問 39 感染細胞内でリン酸化されて活性体となりウイルス DNA ポリメラーゼを阻害
して、ウイルスの増殖を抑制するのはどれか。1つ選べ。
1 アシクロビル
2 ラルテグラビル
3 レジパスビル
4 アマンタジン
5 ソホスブビル

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■ 正解

1(アシクロビル)

■ 解説

アシクロビル(acyclovir)は、ヘルペスウイルス感染細胞内で選択的にリン酸化されて活性化し、 ウイルス DNA ポリメラーゼを阻害する抗ウイルス薬である。

特に重要なのは、最初のリン酸化がウイルス由来のチミジンキナーゼ(TK)によって行われる点。 これにより、ウイルス感染細胞でのみ活性化され、正常細胞への毒性が低い。

■ アシクロビルの作用機序(国家試験で頻出)

  1. ウイルス感染細胞内で、ウイルス性チミジンキナーゼによりアシクロビル一リン酸になる
  2. 宿主細胞のキナーゼにより三リン酸体(活性体)へ変換
  3. ウイルス DNA ポリメラーゼを競合的に阻害
  4. DNA 伸長を停止 → ウイルス増殖抑制

ヘルペスウイルス(HSV-1、HSV-2、VZV)に対して特に有効。

■ 各選択肢の検討

● 1:アシクロビル(正)

ウイルス感染細胞内でリン酸化 → 活性化 → DNA ポリメラーゼ阻害。 ヘルペスウイルス治療の第一選択。

● 2:ラルテグラビル(誤)

HIV 逆転写酵素による DNA の宿主ゲノムへの組込みを阻害する インテグラーゼ阻害薬

● 3:レジパスビル(誤)

C型肝炎ウイルス(HCV)NS5A 阻害薬。

● 4:アマンタジン(誤)

インフルエンザA型の M2 イオンチャネル阻害薬。 DNA ポリメラーゼとは無関係。

● 5:ソホスブビル(誤)

HCV NS5B RNA 依存性 RNA ポリメラーゼ阻害薬。 DNA ウイルスではなく RNA ウイルスに作用。

■ まとめ

  • アシクロビルはウイルス感染細胞内でリン酸化されて活性化する。
  • 活性体がウイルス DNA ポリメラーゼを阻害し、DNA 伸長を停止。
  • ヘルペスウイルスに対して選択性が高い。
  • したがって正解は選択肢 1

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