

解答・解説を見る
■ 正解
3、5
■ 相互作用の背景
イトラコナゾール(カプセル剤)は酸性環境で溶解性が高い薬。
ファモチジンは H₂受容体遮断薬で、胃内pHを上昇(胃酸分泌抑制)させる。
→ 胃内が酸性でなくなると、イトラコナゾールの溶解性が低下 → 吸収低下となる。
実際に、最高血中濃度(Cmax)が53%に低下している。
■ 各選択肢の検証
1 イトラコナゾールがファモチジンと難溶性キレートを形成するため吸収低下(誤)
キレート形成はテトラサイクリン・ニューキノロン系などでみられる機序。
イトラコナゾールは金属イオンとのキレート形成は問題にならない。
→ 誤り。
2 ファモチジンがP-糖タンパク質による分泌を阻害するため吸収低下(誤)
P-gp阻害ならむしろ吸収は上昇する方向。
イトラコナゾール吸収低下の原因ではない。
→ 誤り。
3 ファモチジンにより胃内pHが上昇し、イトラコナゾールの溶解性が低下するため吸収低下(正)
イトラコナゾール(カプセル)は酸性でよく溶けるため、
胃内pH上昇(=酸が減る)で溶解性が低下し、吸収が大きく低下する。
→ 正しい。
4 ファモチジンの代替薬としてオメプラゾールを検討する(誤)
オメプラゾール(PPI)はさらに強力に胃酸を抑制するため、
イトラコナゾール吸収はもっと低下する。
代替薬としては不適切。
→ 誤り。
5 イトラコナゾール製剤として経口液剤を検討する(正)
イトラコナゾール経口液剤は酸性環境を必要とせず吸収が良い。
胃酸抑制薬併用時の吸収低下を回避できる。
→ 正しい。
■ まとめ
・胃内pH上昇 → 溶解性低下 → 吸収低下 → 3 正
・液剤は酸性不要で吸収良好 → 5 正
・キレート形成ではない → 1 誤
・P-gp阻害では説明できない → 2 誤
・PPIはさらに悪化 → 4 誤
→ 正解は 3 と 5
