第110回薬剤師国家試験 問19 腐敗アミンの前駆体アミノ酸

解答・解説

■ 正解

3 ヒスチジン

■ 解説

● 構造式は「ヒスタミン」

設問の構造式は ヒスタミン を示している。
ヒスタミンはアミノ酸 ヒスチジン が脱炭酸反応を受けて生成される腐敗アミンである。

食品が腐敗すると、微生物の酵素によりアミノ酸が脱炭酸され、
特有のアミン(=腐敗アミン)が生成される。

腐敗アミンは生理活性を持つことが多く、過剰摂取により
血圧低下、蕁麻疹、頭痛などの健康被害 を引き起こすことがある。


■ 選択肢ごとの解説

1 リシン:誤り
脱炭酸により カダベリン となる。悪臭を伴う腐敗物質。

2 チロシン:誤り
脱炭酸により チラミン となる。交感神経刺激作用を持つ。

3 ヒスチジン:正しい
脱炭酸により ヒスタミン が生成される。

4 アルギニン:誤り
脱炭酸により アグマチン となる。中枢神経系・血管系への作用が報告されている。

5 トリプトファン:誤り
脱炭酸により トリプタミン となる。
さらに脱アミノ反応で スカトールインドール(悪臭物質)が生成される。


■ ポイント整理

  • 腐敗アミンはアミノ酸の 脱炭酸反応 により生成
  • ヒスチジン → ヒスタミン
  • リシン → カダベリン
  • チロシン → チラミン
  • アルギニン → アグマチン
  • トリプトファン → トリプタミン(さらに悪臭物質へ)

■ 関連知識

保存状態が悪い食品ほど腐敗アミンが増加しやすい

魚介類の腐敗でヒスタミンが増加し、ヒスタミン食中毒の原因となる

腐敗アミンは微生物のアミノ酸脱炭酸酵素によって生成

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA