■問34
細胞内サイクリックGMP(cGMP)濃度上昇作用及び K⁺チャネル開口作用を併せ持つ狭心症治療薬はどれか。1つ選べ。
1 ニコランジル
2 ベラパミル
3 ジルチアゼム
4 硝酸イソソルビド
5 アテノロール
解答・解説
■ 正解
1 ニコランジル
■ 解説
● ニコランジルは「二重作用」を持つ狭心症治療薬
ニコランジルは以下の 2つの作用 を併せ持つ特徴的な薬剤。
① 硝酸薬様作用(NO供与体)
→ cGMP上昇
→ 血管平滑筋弛緩(特に静脈)
→ 前負荷軽減
② K⁺チャネル開口作用(K⁺ATPチャネル開口薬)
→ 血管平滑筋の過分極
→ Ca²⁺流入抑制
→ 動脈拡張
→ 後負荷軽減
この二重作用により、心筋酸素需要を減らし、狭心症発作を改善する。
■ 選択肢ごとの解説
1 ニコランジル:正しい
cGMP上昇(硝酸薬様作用)+K⁺チャネル開口作用の両方を持つ。
2 ベラパミル:誤り
Ca²⁺チャネル遮断薬(L型)。K⁺チャネル開口作用なし。
3 ジルチアゼム:誤り
Ca²⁺チャネル遮断薬。cGMP上昇作用もK⁺チャネル開口作用もない。
4 硝酸イソソルビド:誤り
硝酸薬であり cGMP上昇作用はあるが、K⁺チャネル開口作用はない。
5 アテノロール:誤り
β₁遮断薬。心拍数・心収縮力を抑制するが、血管作用は持たない。
■ ポイント整理
- ニコランジル=硝酸薬様作用+K⁺ATPチャネル開口作用
- 前負荷・後負荷の両方を軽減
- 狭心症治療薬の中でも作用機序がユニーク
- 硝酸薬は cGMP上昇のみ、K⁺チャネル開口はしない
■ 関連知識
狭心症治療は「酸素需要↓」「酸素供給↑」のどちらかを狙う
K⁺ATPチャネル開口薬:ニコランジル、ミノキシジル
硝酸薬は耐性が問題となるが、ニコランジルは比較的耐性が起こりにくい
