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■ 正解
5(p-ニトロアニリニウムイオン)
■ 問題の本質(電子求引性置換基ほど pKa を下げる)
アニリニウムイオン(Ar–NH₃⁺)の酸性度は、
- 電子求引性基(−NO₂、−Cl など)があるほど、正電荷が安定 → 酸性度↑(pKa ↓)
- 電子供与性基(−OCH₃、−CH₃)があるほど、正電荷が不安定 → 酸性度↓(pKa ↑)
つまり、最も強い電子求引性基を持つものが最も pKa が小さい。
■ 各構造の電子効果の比較
1 アニリニウム(無置換)
基準。電子効果なし。
2 p-クロロアニリニウム(−Cl)
−Cl は弱い電子求引性(−I 効果)。
→ pKa はやや低下。
3 p-メトキシアニリニウム(−OCH₃)
−OCH₃ は強い電子供与性(+M 効果)。
→ 正電荷を不安定化 → pKa は上昇。
4 p-メチルアニリニウム(−CH₃)
−CH₃ は弱い電子供与性。
→ pKa はわずかに上昇。
5 p-ニトロアニリニウム(−NO₂)
−NO₂ は非常に強い電子求引性(−M、−I 効果)。
- 正電荷を大きく安定化
- アニリニウムイオンが最も酸性になる
- pKa が最小
→ 最も酸性度が高い(=最も pKa が小さい)。
■ まとめ
- 電子求引性基ほどアニリニウムイオンの pKa を下げる
- −NO₂(最強の電子求引性) → pKa 最小
→ 正解は 5(p-ニトロアニリニウムイオン)
