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■ 正解
3、4
■ 問題の本質(ヨードチンキのヨウ素・ヨウ化物の定量)
日本薬局方ヨードチンキでは、
- ヨウ素(I₂)量: 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム液で滴定
- ヨウ化カリウム(KI)量: 0.05 mol/L ヨウ素酸カリウム液で滴定
という 2 種類の滴定を行う。 本問は、それぞれの操作の意味・色の正体・計算が正しく理解できているかを問う。
■ 各選択肢の検証
● 1 下線部アの物質を加えるのは、ヨウ素とチオ硫酸ナトリウムの反応を促進させるためである(誤)
下線部アは「ヨウ化カリウム」。
ヨウ化カリウムを加える目的は、
- ヨウ素(I₂)を I⁻ と反応させて I₃⁻ とし、ヨウ素を溶解・安定化させるため
であり、反応促進が主目的ではない。
→ 誤。
● 2 下線部イの溶液は滴定直前に被滴定液に添加する(誤)
下線部イは「デンプン試液」。
デンプン指示薬は、ヨウ素濃度が高い段階で加えると、
- ヨウ素がデンプンに強く吸着して終点が不明瞭になる
そのため、正しい操作は「終点近くで加える」。 「滴定直前にあらかじめ加える」という意味なら誤り。
→ 誤。
● 3 下線部ウはヨウ素の色である(正)
下線部ウは「クロロホルム層の赤紫色」。
ヨウ素(I₂)は有機溶媒(クロロホルムなど)に溶けると赤紫色を呈する。
→ 典型的なヨウ素の色であり、正しい。
● 4 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム液 23.60 mL → ヨウ素 6.0 w/v%(正)
与えられた条件:
- 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム液 1 mL = 12.69 mg I
- 消費量:23.60 mL
- 試料:5 mL
5 mL 中のヨウ素量:
23.60 \times 12.69 = 299.5\ \text{mg}
100 mL 中では:
299.5 \times \frac{100}{5} = 5990\ \text{mg} \approx 6.0\ \text{g}
→ 6.0 w/v% と一致する。
→ 正しい。
● 5 空欄[オ]に入る式は(a − b)である(誤)
a:ヨウ素酸カリウム滴定(I₂ + I⁻ の合計)
b:チオ硫酸ナトリウム滴定(I₂ のみ)
求めたいのは「I⁻(=KI)由来の量」。 反応式の当量関係から、単純な(a − b)ではなく、係数を考慮した式になる。
→ 記述は誤。
■ まとめ
- ヨウ素の赤紫色は正しい(3:正)
- 滴定計算より 6.0 w/v% は正しい(4:正)
- KI の役割・デンプンの添加時期・KI 計算式は誤(1・2・5)
→ 正解は 3 と 4
