問100 ガスクロマトグラフィーに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 電子捕獲検出器は、主にC-H結合を有する有機化合物の検出に用いられる。
2 定量には内標準法が用いられるが、絶対検量線法は用いられない。
3 難揮発性物質の誘導体化の1つにトリメチルシリル化がある。
4 カラム恒温槽の温度をある温度から一定速度で上昇させると、上昇させない場
合と比較して分離時間が長くなる。
5 電子イオン化及び化学イオン化はガスクロマトグラフィー/質量分析法のイオ
ン化法に用いられる。
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■ 正解
3、5
■ 問題の本質(GC の検出器・誘導体化・温度プログラム・MS イオン化)
本問は、ガスクロマトグラフィー(GC)の基本操作と検出器の特性、誘導体化、温度プログラム、GC/MS のイオン化法について正しく理解しているかを問う。
■ 各選択肢の検証
● 1 電子捕獲検出器は、主に C–H 結合を有する有機化合物の検出に用いられる(誤)
電子捕獲検出器(ECD)は、
- ハロゲン化合物(Cl、Br、F)
- ニトロ化合物
- 有機金属化合物
など、電子を捕獲しやすい化合物に高感度。
C–H 結合主体の一般的な有機化合物には不向き。
→ 誤。
● 2 定量には内標準法が用いられるが、絶対検量線法は用いられない(誤)
GC の定量法:
- 絶対検量線法:使用できる
- 内標準法:使用できる
どちらも一般的に用いられる。
→ 「絶対検量線法は用いられない」は誤。
● 3 難揮発性物質の誘導体化の 1 つにトリメチルシリル化がある(正)
GC では揮発性が低い物質(糖、アミノ酸、ステロイドなど)を分析するため、
- トリメチルシリル化(TMS 化)
により揮発性を高めるのが一般的。
→ 正しい。
● 4 カラム恒温槽の温度を一定速度で上昇させると、分離時間が長くなる(誤)
温度プログラム(昇温 GC)では、
- 保持時間は短くなる(分析時間が短縮)
- 高沸点成分の溶出が促進される
ため、分離時間が長くなるのではなく短くなる。
→ 記述は逆で誤。
● 5 電子イオン化および化学イオン化は GC/MS のイオン化法に用いられる(正)
GC/MS の代表的イオン化法:
- EI(電子イオン化)
- CI(化学イオン化)
どちらも GC/MS で広く使用される。
→ 正しい。
■ まとめ
- ECD はハロゲン化合物に高感度(1:誤)
- GC の定量は絶対検量線法も内標準法も使える(2:誤)
- TMS 化は典型的な誘導体化(3:正)
- 昇温すると保持時間は短くなる(4:誤)
- EI・CI は GC/MS の主要イオン化法(5:正)
→ 正解は 3 と 5
