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■ 正解
2、4
■ 症例の要点(経口摂取の可否 × 栄養療法の選択)
65歳男性、食道がん。 術前:食道に通過障害あり。ただし水分摂取は可能。 術後:水分摂取は可能。
→ 消化管は使用可能であり、 経腸栄養(EN)が第一選択となる状況。
栄養療法の原則(ガイドライン):
- 消化管が使えるなら経腸栄養を優先
- 中心静脈栄養(TPN)は感染リスクが高い
- 末梢静脈栄養(PPN)は糖質量が不十分
■ 各選択肢の正誤
● 1 術前の栄養管理は、経腸栄養療法は実施できない(誤)
術前は「通過障害あり」だが、水分摂取可能=消化管は使用可能。
経腸栄養は経口以外にも、経鼻胃管・経鼻腸管で投与できる。
→ 経腸栄養は実施可能。誤。
● 2 術後の栄養管理には、経腸栄養療法が適している(正)
術後も水分摂取可能 → 消化管が使える。
ガイドラインでは、術後は早期経腸栄養(EEN)が推奨。
→ 正しい。
● 3 末梢静脈栄養療法では1日で必要な糖質量を摂取できる(誤)
PPN は浸透圧制限(900 mOsm/L 程度)があり、
十分な糖質・エネルギー投与は不可能。
→ 誤。
● 4 経腸栄養剤としては、消化態栄養剤よりも半消化態栄養剤の方が適している(正)
食道がん術前・術後で、消化吸収機能は保たれている。
→ 半消化態栄養剤(ペプチド+脂質+糖質)が第一選択。
消化態(アミノ酸)栄養剤は、消化不良・吸収不良の患者向けであり、 本症例では必要ない。
→ 正しい。
● 5 経腸栄養療法よりも、中心静脈栄養療法の方が感染性リスクは少ない(誤)
中心静脈栄養(TPN)は:
- カテーテル関連血流感染(CRBSI)のリスクが高い
- 経腸栄養より感染リスクは明らかに高い
→ 誤。
■ まとめ
- 消化管が使える → 経腸栄養が第一選択(術前・術後とも)
- PPN は糖質量が不足(誤)
- TPN は感染リスクが高い(誤)
- 半消化態栄養剤が適切(正)
→ 正解は 2 と 4
