第110回薬剤師国家試験 問245 抗がん剤調製に伴う廃棄物の区分

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■ 正解

1、3


■ 前提:今回の廃棄物の性質

・対象薬剤:シクロホスファミド水和物(抗がん剤・発がん性物質) ・調製中に薬液が飛散し、針・シリンジ・バイアル・ガーゼ・手袋などが抗がん剤で汚染された可能性がある。 ・感染性ではなく、有害化学物質としてのリスクが問題となる。


● 1 使用した注射針 → バイオハザードマーク付き容器(正)

注射針などの鋭利な器材(シャープス)は、

  • 刺傷事故の危険性
  • 血液・体液等による感染リスクの可能性

から、穿刺抵抗性のある専用容器に廃棄することが推奨される。 この容器には一般にバイオハザードマークが表示される。

→ 選択肢1は適切。


● 2 拭き取りガーゼ → 事業系一般廃棄物(誤)

飛散したのは抗がん剤であり、 それを拭き取ったガーゼは有害薬物で汚染された廃棄物となる。

・単なる「紙くず」や「一般ゴミ」ではない ・適切には特別管理産業廃棄物(有害物質汚染物)として扱うべき性質

→ 「事業系一般廃棄物」とするのは不適切。


● 3 使用後のバイアル → 特別管理産業廃棄物(正)

バイアル内には、

  • 抗がん剤の残液
  • 付着した薬剤

が残存している可能性が高い。

抗がん剤は発がん性・生殖毒性などを有する有害物質であり、 これに汚染された容器は特別管理産業廃棄物として扱うのが原則。

→ 選択肢3は適切。


● 4 使用したシリンジ → 事業系一般廃棄物(誤)

シリンジも抗がん剤で汚染されている可能性が高く、 一般廃棄物として扱うのは不適切

バイアル同様、特別管理産業廃棄物として扱うべき性質。


● 5 ディスポ手袋 → 特別管理一般廃棄物(誤)

「特別管理一般廃棄物」は、 主に感染性一般廃棄物(例:感染性のある血液・体液で汚染されたもの)などが該当する。

今回のケースは感染性ではなく抗がん剤汚染であり、 区分としては産業廃棄物側(特別管理産業廃棄物)で整理されるべき内容。

→ 「特別管理一般廃棄物」とするのは誤り。


■ まとめ

  • 針:バイオハザードマーク付きシャープス容器 → 1 正
  • 抗がん剤で汚染されたバイアル:特別管理産業廃棄物 → 3 正
  • ガーゼ・シリンジ・手袋も本来は有害物質汚染物として扱うべきであり、「一般廃棄物」区分は不適切 → 2・4・5 誤

→ 正解は1 と 3

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