第110回薬剤師国家試験 問255 ソタロール投与後に認められる心電図異常

解答・解説を見る

■ 正解

3、4


■ 症例の背景と心電図異常の原因

この患者は、ジソピラミド(Ia)からソタロール(III)に変更されている。

両薬剤に共通する作用は、

・K⁺チャネル遮断 → 再分極遅延 → QT延長

特にソタロールは強力なクラスIII作用を持ち、QT延長からtorsades de pointes(TdP)を誘発しやすい。

心電図を見ると、

  • RR間隔が長く、脈が遅い → 徐脈
  • QT間隔が明らかに延長 → QT延長

→ この2つが認められるべき異常。


● 1 ST上昇(誤)

ST上昇は心筋梗塞や心膜炎などで見られるが、 今回の心電図ではその所見はない。


● 2 房室ブロック(誤)

P波とQRSの関係は保たれており、 房室伝導の異常は認められない。


● 3 徐脈(正)

心拍数が明らかに低下している。

ソタロールはβ遮断作用も持つため、 徐脈を起こしやすい


● 4 QT延長(正)

ソタロールの主作用であるK⁺チャネル遮断により、 再分極が遅延し QT が延長する。

QT延長は TdP の前兆であり、 抗不整脈薬の中でも特に注意が必要。


● 5 テント状T波(誤)

テント状T波は高カリウム血症で見られる典型所見。

今回の心電図にはその特徴的な尖ったT波はない。


■ まとめ

  • ソタロールは K⁺チャネル遮断 → QT延長を起こす(4 正)
  • β遮断作用により徐脈も起こりやすい(3 正)
  • ST上昇・房室ブロック・テント状T波は今回の心電図に該当しない

→ 正解は3 と 4

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA