

解答・解説を見る
■ 正解
2、3
■ 症例の要点整理
58歳女性、乳がんの骨転移性疼痛で治療中。
- デノスマブ皮下注(骨転移治療)
- モルヒネ徐放錠(疼痛管理)
- 腰痛悪化 → モルヒネ増量
- FDG-PET で腰椎に集積像
- 腎機能低下(eGFR 26.7)
→ 腰椎の病変は乳がん骨転移の進行を示唆。
● 1 乳がんの直接浸潤による病変(誤)
乳がんが直接腰椎へ浸潤することはほぼない。
乳がんの骨病変は、
- 血行性転移が圧倒的に多い
- 特に椎体・肋骨・骨盤に好発
→ 「直接浸潤」は誤り。
● 2 病変部ではブドウ糖取り込みが上昇(正)
FDG-PET は、
- 腫瘍細胞の糖代謝亢進
- 炎症細胞の活性化
により FDG(フルオロデオキシグルコース)が集積する。
→ 骨転移部位ではブドウ糖取り込みが上昇する。
→ 正しい。
● 3 脊髄圧迫の可能性が高い(正)
骨転移が椎体に及ぶと、
- 椎体の破壊
- 腫瘍の脊柱管内進展
により脊髄圧迫(Spinal Cord Compression)を起こしやすい。
症状として:
- 強い腰痛
- 下肢のしびれ・脱力
- 排尿障害
などが出現する。
→ 本症例では腰痛悪化があり、圧迫の可能性は高い。
● 4 ビタミンD摂取が有効(誤)
ビタミンDは、
- 骨粗鬆症治療
- 低カルシウム血症予防
には有効だが、
骨転移性疼痛の緩和には無関係。
→ 不適切。
● 5 高用量メトトレキサートが奏功(誤)
高用量メトトレキサートは、
- 急性リンパ性白血病
- 骨肉腫
などに使用される。
乳がん骨転移には全く適応がない。
■ まとめ
- FDG-PET の集積 → 糖代謝亢進(2 正)
- 椎体骨転移 → 脊髄圧迫のリスク高い(3 正)
- 乳がんの骨病変は血行性転移(1 誤)
- ビタミンDは疼痛緩和に無関係(4 誤)
- MTXは乳がん骨転移に無効(5 誤)
→ 正解は2 と 3
