第110回薬剤師国家試験 問304 乳がん骨転移(腰椎)と FDG-PET 所見の病態判断

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■ 正解

2、3


■ 症例の要点整理

58歳女性、乳がんの骨転移性疼痛で治療中。

  • デノスマブ皮下注(骨転移治療)
  • モルヒネ徐放錠(疼痛管理)
  • 腰痛悪化 → モルヒネ増量
  • FDG-PET で腰椎に集積像
  • 腎機能低下(eGFR 26.7)

→ 腰椎の病変は乳がん骨転移の進行を示唆。


● 1 乳がんの直接浸潤による病変(誤)

乳がんが直接腰椎へ浸潤することはほぼない

乳がんの骨病変は、

  • 血行性転移が圧倒的に多い
  • 特に椎体・肋骨・骨盤に好発

→ 「直接浸潤」は誤り。


● 2 病変部ではブドウ糖取り込みが上昇(正)

FDG-PET は、

  • 腫瘍細胞の糖代謝亢進
  • 炎症細胞の活性化

により FDG(フルオロデオキシグルコース)が集積する。

→ 骨転移部位ではブドウ糖取り込みが上昇する。

→ 正しい。


● 3 脊髄圧迫の可能性が高い(正)

骨転移が椎体に及ぶと、

  • 椎体の破壊
  • 腫瘍の脊柱管内進展

により脊髄圧迫(Spinal Cord Compression)を起こしやすい。

症状として:

  • 強い腰痛
  • 下肢のしびれ・脱力
  • 排尿障害

などが出現する。

→ 本症例では腰痛悪化があり、圧迫の可能性は高い。


● 4 ビタミンD摂取が有効(誤)

ビタミンDは、

  • 骨粗鬆症治療
  • 低カルシウム血症予防

には有効だが、

骨転移性疼痛の緩和には無関係

→ 不適切。


● 5 高用量メトトレキサートが奏功(誤)

高用量メトトレキサートは、

  • 急性リンパ性白血病
  • 骨肉腫

などに使用される。

乳がん骨転移には全く適応がない


■ まとめ

  • FDG-PET の集積 → 糖代謝亢進(2 正)
  • 椎体骨転移 → 脊髄圧迫のリスク高い(3 正)
  • 乳がんの骨病変は血行性転移(1 誤)
  • ビタミンDは疼痛緩和に無関係(4 誤)
  • MTXは乳がん骨転移に無効(5 誤)

→ 正解は2 と 3

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