第110回薬剤師国家試験 問336 粉砕・脱カプセルを避けるべき薬剤と理由

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■ 正解
4、5


■ 問題の本質(国家試験で問われる視点)

粉砕・脱カプセルを避けるべき理由は、大きく以下に分類される:

  • 製剤特性の破壊(徐放性・腸溶性)
  • 安全性(催奇形性・粘膜刺激性)
  • 薬物安定性(光・湿気)
  • 味・苦味(これは避けるべき理由にはならない)

国家試験では「患者の安全性」と「製剤設計の意図を損なうか」が最重要。


■ 各選択肢の正誤

● 1 ダビガトランエテキシラートカプセル(誤)
理由:放出制御製剤であるため → 誤り

ダビガトランは「酸に弱い」ため、カプセル内に酒石酸を含む酸性環境を作り、吸収を安定化させている。 → 粉砕・脱カプセルは吸収量が大幅に増加し出血リスク上昇

しかし理由は「放出制御」ではなく、 酸性環境保持のための特殊カプセルである。

→ 理由が誤っているため選ばない。


● 2 ポマリドミドカプセル(誤)
理由:光で分解するため → 誤り

ポマリドミドは催奇形性(サリドマイド系)が最大の問題。 粉砕・脱カプセルは薬剤暴露の危険があり、 光分解が理由ではない

→ 理由が誤りのため選ばない。


● 3 バルプロ酸ナトリウム錠(誤)
理由:苦味が出るため → 誤り

苦味は「避けるべき理由」にはならない。 粉砕可否の判断基準としては不適切。

→ 選ばない。


● 4 ラベプラゾールナトリウム錠(正)
理由:腸溶錠であるため →

PPI は酸に極めて不安定。 腸溶コーティングにより胃酸から保護され、 小腸で吸収されるよう設計されている。

粉砕すると:

  • 胃酸で分解 → 効果消失
  • 治療効果の大幅低下

→ 理由も正しいため選択。


● 5 リセドロン酸ナトリウム錠(正)
理由:口腔粘膜刺激があるため →

ビスホスホネートは:

  • 強い粘膜刺激性
  • 食道炎・口腔粘膜障害のリスク

粉砕すると口腔・咽頭に付着し、 重度の粘膜障害を起こす可能性がある。

→ 理由も正しいため選択。


■ まとめ

  • 腸溶錠の粉砕は禁忌 → ラベプラゾール(4)(正)
  • 粘膜刺激性の強い薬剤は粉砕禁止 → リセドロン酸(5)(正)
  • ダビガトラン・ポマリドミドは「理由が誤り」で不正解
  • 苦味は粉砕禁止の理由にはならない

正解は 4 と 5

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