
解答・解説を見る
■ 正解
4、5
■ 問題の本質(国家試験で問われる視点)
粉砕・脱カプセルを避けるべき理由は、大きく以下に分類される:
- 製剤特性の破壊(徐放性・腸溶性)
- 安全性(催奇形性・粘膜刺激性)
- 薬物安定性(光・湿気)
- 味・苦味(これは避けるべき理由にはならない)
国家試験では「患者の安全性」と「製剤設計の意図を損なうか」が最重要。
■ 各選択肢の正誤
● 1 ダビガトランエテキシラートカプセル(誤)
理由:放出制御製剤であるため → 誤り
ダビガトランは「酸に弱い」ため、カプセル内に酒石酸を含む酸性環境を作り、吸収を安定化させている。 → 粉砕・脱カプセルは吸収量が大幅に増加し出血リスク上昇。
しかし理由は「放出制御」ではなく、 酸性環境保持のための特殊カプセルである。
→ 理由が誤っているため選ばない。
● 2 ポマリドミドカプセル(誤)
理由:光で分解するため → 誤り
ポマリドミドは催奇形性(サリドマイド系)が最大の問題。 粉砕・脱カプセルは薬剤暴露の危険があり、 光分解が理由ではない。
→ 理由が誤りのため選ばない。
● 3 バルプロ酸ナトリウム錠(誤)
理由:苦味が出るため → 誤り
苦味は「避けるべき理由」にはならない。 粉砕可否の判断基準としては不適切。
→ 選ばない。
● 4 ラベプラゾールナトリウム錠(正)
理由:腸溶錠であるため → 正
PPI は酸に極めて不安定。 腸溶コーティングにより胃酸から保護され、 小腸で吸収されるよう設計されている。
粉砕すると:
- 胃酸で分解 → 効果消失
- 治療効果の大幅低下
→ 理由も正しいため選択。
● 5 リセドロン酸ナトリウム錠(正)
理由:口腔粘膜刺激があるため → 正
ビスホスホネートは:
- 強い粘膜刺激性
- 食道炎・口腔粘膜障害のリスク
粉砕すると口腔・咽頭に付着し、 重度の粘膜障害を起こす可能性がある。
→ 理由も正しいため選択。
■ まとめ
- 腸溶錠の粉砕は禁忌 → ラベプラゾール(4)(正)
- 粘膜刺激性の強い薬剤は粉砕禁止 → リセドロン酸(5)(正)
- ダビガトラン・ポマリドミドは「理由が誤り」で不正解
- 苦味は粉砕禁止の理由にはならない
→ 正解は 4 と 5
