第110回薬剤師国家試験 問294 腎移植後女性の妊娠希望と免疫抑制薬選択

解答・解説を見る

■ 正解

1、2(シクロスポリン、タクロリムス)

■ 背景:本症例の重要ポイント

・29歳女性、腎移植後3年
・移植腎は安定して機能
・現在シクロスポリン内服中
・妊娠を希望している

→ 妊娠希望の腎移植患者では、胎児への安全性が確立している免疫抑制薬を選択する必要がある。


● 1:シクロスポリン(正)

シクロスポリンは、腎移植後の妊娠で最も使用経験が多い免疫抑制薬の一つ。

・催奇形性の明確な増加は報告されていない
・妊娠中も継続可能

→ 妊娠希望の患者でも使用可能。


● 2:タクロリムス(正)

タクロリムスも、妊娠中の使用経験が豊富で、

・胎児への重大なリスクは報告されていない
・腎移植後妊娠で広く使用される

→ シクロスポリンと同様、妊娠希望者に選択可能。


● 3:バシリキシマブ(誤)

・IL-2受容体阻害薬
・主に移植直後の急性拒絶反応予防に使用

妊娠中の使用経験は少なく、維持免疫抑制薬としては不適切。


● 4:ミゾリビン(誤)

・代謝拮抗薬(プリン合成阻害)
・妊娠中の安全性データが十分でない

→ 妊娠希望者には通常選択しない。


● 5:エベロリムス(誤)

・mTOR阻害薬
催奇形性のリスクが指摘されている

→ 妊娠希望者には禁忌レベルで避ける。


■ まとめ

・妊娠希望の腎移植患者 → 妊娠中の安全性が確立した免疫抑制薬を選択

・シクロスポリン(1)とタクロリムス(2)は使用経験豊富で安全性が高い

・バシリキシマブ、ミゾリビン、エベロリムスは妊娠希望者には不適切

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA