第110回薬剤師国家試験 問157(病態・薬物治療)

急性増悪した心不全患者の病態・症状

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■ 正解

2、4

■ 症例のポイント

・LVEF 30% → 収縮不全(HFrEF)

・肺うっ血、呼吸困難、起坐呼吸 → 左心不全の典型

・血圧 88/60 mmHg → 低灌流(心拍出量低下)

・下肢浮腫 → 右心系にも負荷がかかっている可能性

■ 各選択肢の解説

● 1:右心機能は正常である(誤)

下肢浮腫が認められており、右心系のうっ血が示唆される。 「正常」と断定することはできず、誤り。

● 2:ナトリウム利尿ペプチド分泌が亢進(正)

心不全の急性増悪では、心室壁伸展により BNP/NT-proBNP が上昇する。 肺うっ血・心拡大の状況からも分泌亢進が妥当で、記述は正しい。

● 3:心電図でST上昇が認められる(誤)

問題文に急性冠症候群を示唆する記載はない。 ST上昇は心不全急性増悪の必須所見ではないため誤り。

● 4:呼吸症状は仰臥位で増悪する(正)

左心不全では肺うっ血により起坐呼吸(仰臥位で悪化)が典型。 患者の呼吸困難の説明として正しい。

● 5:尿量は増加している可能性が高い(誤)

心拍出量低下 → 腎血流低下 → 尿量はむしろ減少する。 急性増悪時に尿量増加は考えにくく誤り。

■ まとめ

2:BNP/NT-proBNP上昇 → 正しい

4:起坐呼吸(仰臥位で悪化) → 正しい

1:下肢浮腫あり → 右心機能正常とは言えない

3:ST上昇は心不全急性増悪の所見ではない

5:心拍出量低下 → 尿量は減少しやすい

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