第110回薬剤師国家試験 問43 プロプラノロールが強く結合する血漿タンパク質

■問43

炎症性疾患時に増加し、プロプラノロールが最も強く結合する血漿タンパク質はどれか。1つ選べ。

1 アルブミン
2 α-グロブリン
3 フィブリノーゲン
4 C反応性タンパク質
5 α1-酸性糖タンパク質

解答・解説

■ 正解

5 α1-酸性糖タンパク質

■ 解説

● プロプラノロールは「α1-酸性糖タンパク質」に強く結合する

プロプラノロールは
塩基性薬物(弱塩基性) に分類され、
血漿タンパク質の中でも α1-酸性糖タンパク質(AAG) に強く結合する。

AAG は 急性期反応タンパク質 であり、
炎症・感染・外傷などで増加する。

そのため、炎症時には

  • AAG 増加 → 結合型薬物が増える
  • 遊離型薬物が減る → 作用が弱まる可能性

といった薬物動態の変化が起こり得る。


■ 選択肢ごとの解説

1 アルブミン:誤り
酸性薬物(ワルファリンなど)が主に結合する。

2 α-グロブリン:誤り
AAG とは別。プロプラノロールの主結合先ではない。

3 フィブリノーゲン:誤り
凝固因子であり、薬物結合とはほぼ無関係。

4 C反応性タンパク質:誤り
急性期反応タンパク質だが、薬物結合能は低い。

5 α1-酸性糖タンパク質:正しい
塩基性薬物の主要な結合タンパク質。炎症時に増加する。


■ ポイント整理

  • プロプラノロール=塩基性薬物 → AAG に結合
  • AAG(α1-酸性糖タンパク質)は炎症で増加
  • アルブミンは酸性薬物が主に結合
  • 急性期反応で薬物動態が変化することがある

■ 関連知識

急性期反応タンパク質は CRP、AAG、フィブリノーゲンなどがある

AAG に結合する代表薬:プロプラノロール、リドカイン、イミプラミン

アルブミン低下(肝障害・栄養不良)では酸性薬物の遊離型が増加

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