第110回薬剤師国家試験 問224 セツキシマブ併用時に必要なコンパニオン診断

解答・解説を見る

■ 正解

4(RAS 遺伝子)

■ 背景:本症例の治療方針

患者は直腸がん Stage IVb。 治療方針は:

mFOLFOX6(レボホリナート+5-FU+オキサリプラチン)+ セツキシマブ

セツキシマブは抗EGFR抗体であり、 RAS遺伝子(KRAS/NRAS)野生型でのみ有効

→ よって、治療前に必ずRAS遺伝子変異の有無を検査する。


■ 選択肢4(RAS遺伝子)が正しい理由

・KRAS または NRAS に変異があると、  EGFR を阻害しても下流シグナル(MAPK経路)が常に活性化される。

→ セツキシマブは全く効かない(無効)

そのため、 RAS野生型であることが投与条件(コンパニオン診断)


■ 他の選択肢が不適切な理由

1:ALK融合遺伝子 肺がん(非小細胞肺がん)で使用される検査。大腸がんとは無関係。

2:EGFR遺伝子 EGFR遺伝子変異は肺がんの分子標的薬(ゲフィチニブ等)で重要。 大腸がんのセツキシマブ適応にはEGFR遺伝子変異は関係しない

3:HER2タンパク質 乳がん・胃がんでの HER2 標的治療の指標。大腸がんのセツキシマブとは無関係。

5:UGT1A1遺伝子 イリノテカンの副作用(好中球減少)リスク評価に使用。 今回のレジメン(mFOLFOX6+セツキシマブ)には含まれない。


■ まとめ

・セツキシマブは抗EGFR抗体

・効果があるのはRAS野生型のみ

→ コンパニオン診断として参照されるのはRAS遺伝子(選択肢4)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA