第110回薬剤師国家試験 問227 HPVワクチンのアジュバント機能

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■ 正解

5(誤っている記述)

■ 背景:このワクチンに含まれるアジュバント

成分表より、アジュバントは以下の2つ:

添加物A:MPL(3-脱アシル化-4′-モノホスホリルリピッドA)
 リポ多糖(LPS)由来の誘導体 → TLR4刺激 → 自然免疫を活性化

添加物B:水酸化アルミニウム(アルミニウム塩)
 抗原吸着 → 投与部位での滞留時間延長 → 樹状細胞への取り込み促進

どちらも自然免疫を活性化し、獲得免疫応答を増強する


● 1:添加物Aは細菌由来成分の誘導体(正)

MPL は LPS(グラム陰性菌由来)の誘導体であり正しい。


● 2:A と B はともにアジュバント(正)

どちらも免疫応答を高める目的で添加されている。


● 3:添加物Bは抗原を吸着し滞留時間を延ばす(正)

アルミニウム塩アジュバントの典型的作用。


● 4:添加物Aは抗原提示細胞の機能を促進(正)

MPL は TLR4 を刺激し、樹状細胞の成熟・抗原提示能を高める。


● 5:A と B は自然免疫を抑制し、獲得免疫を促進する(誤)

これは完全に逆

アジュバントの本質は:

・自然免疫を活性化(TLR刺激、炎症性サイトカイン産生)
・その結果として獲得免疫(抗体産生・T細胞応答)を増強

→ 自然免疫を「抑制」するという説明は誤り。


■ まとめ

・MPL(添加物A)=TLR4刺激 → 自然免疫活性化

・アルミニウム塩(添加物B)=抗原吸着 → 免疫応答増強

・アジュバントは自然免疫を活性化する → 5 が誤り

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