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■ 正解
1、2
■ 症例の背景:FH(家族性高コレステロール血症)を強く疑う
35歳男性、以下の所見が揃っている:
- LDL-C 262 mg/dL(著明高値)
- 皮膚結節性黄色腫
- アキレス腱肥厚(9.0 mm)
- 父が50歳で心筋梗塞(早発性冠動脈疾患)
- スタチン使用後に筋肉痛・脱力 → CK 4,215 IU/L(横紋筋融解症疑い)
→ 典型的なFH(家族性高コレステロール血症)+スタチン関連筋障害(SAMS)の症例。
● 1 食事療法で炭水化物エネルギー比 50〜60%(正)
脂質異常症の食事療法では、
- 炭水化物 50〜60%
- 脂質 20〜25%
- 飽和脂肪酸を控える
- 食物繊維を増やす
が標準的。
→ 正しい知識。
● 2 運動療法前に動脈硬化性疾患のスクリーニング(正)
FH は、
- 若年でも冠動脈疾患リスクが極めて高い
- 突然死のリスクもある
ため、運動療法を開始する前に、
- 心電図
- 心エコー
- 負荷試験
などで動脈硬化性疾患の有無を確認する必要がある。
→ 正しい。
● 3 LDL-C管理目標値は120 mg/dL(誤)
FH の LDL-C 目標値は、
- 100 mg/dL 未満(一次予防)
- 70 mg/dL 未満(二次予防)
が推奨される。
→ 120 mg/dL は高すぎる。
● 4 半年に一度の LDL アフェレシスを提案(誤)
LDL アフェレシスは、
- FH ホモ接合体
- 薬物治療で LDL が十分に下がらない重症例
で行うが、
通常は 1〜2 週間に 1 回であり、半年に一度では効果がない。
→ 誤り。
● 5 筋肉痛と脱力はスタチン継続で自然消失(誤)
CK 4,215 IU/L は、
- 横紋筋融解症レベル
であり、スタチン継続は危険。
→ 自然消失を期待して継続するのは誤り。
■ まとめ
- 食事療法の基本(1 正)
- FH では運動前に心血管スクリーニングが必須(2 正)
- LDL 目標値はもっと低い(3 誤)
- アフェレシスは半年に1回ではない(4 誤)
- スタチン筋障害は自然消失を期待して継続しない(5 誤)
→ 正解は1 と 2
