第111回薬剤師国家試験 問4 吸光度と透過率の関係

問 4 吸光度 1.0 を透過率で表すといくらか。1つ選べ。ただし、吸光度の測定に用い
たセルの層長は 1.0 cm とする。
1 1.0%
2 10%
3 50%
4 90%
5 99%

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■ 正解

2(10%)

■ 解説

吸光度(A)と透過率(T)は、光の吸収を表す基本的な物理量であり、 分光光度法・定量分析・医薬品分析の基礎として必ず理解しておく必要がある。

吸光度と透過率の関係式:
A = −log T

ここで T は透過率(0〜1)であり、百分率ではない点に注意する。

■ 吸光度 1.0 の意味

A = 1.0 を式に代入すると、

1 = −log T → log T = −1 → T = 10−1 = 0.1

透過率 0.1 は、百分率では10%に相当する。

つまり、入射光のうち 90%が吸収され、10%だけが透過した状態である。

■ 実務的なポイント

  • 吸光度 1.0 は「光が 10 分の 1 しか通らない」状態
  • 吸光度が 2.0 なら透過率は 1%(10−2
  • 吸光度が 0.3 なら透過率は約 50%(10−0.3 ≒ 0.5)
  • 吸光度と透過率は対数関係 → 直感とズレやすいので注意

■ 各選択肢の検討

● 1:1.0%(誤)

これは吸光度 2.0 に相当する値。 A = 2 → T = 10−2 = 0.01(1%)。

● 2:10%(正)

A = 1 → T = 10−1 = 0.1(10%)。 計算と一致する。

● 3:50%(誤)

これは吸光度 0.3 程度のときの値。 A = −log 0.5 ≒ 0.3。

● 4:90%(誤)

吸光度がほぼ 0 のときの値。 光がほとんど吸収されていない状態。

● 5:99%(誤)

吸光度が非常に小さい(A ≒ 0.004)ときの値。 A = −log 0.99 ≒ 0.004。

■ まとめ

  • 吸光度 A = 1 → 透過率 T = 10%。
  • 吸光度と透過率は対数関係であり、直感とズレやすい。
  • 分光光度法の計算では「T は 0〜1 で扱う」ことが重要。

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