第110回薬剤師国家試験 問259 過活動膀胱治療薬の作用機序(緑内障併存時の処方変更)

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■ 正解

2(アドレナリン β₃受容体刺激)


■ 症例のポイント

患者は過活動膀胱(OAB)で、処方は:

  • ソリフェナシン(M₃受容体遮断薬)

しかし、お薬手帳から緑内障治療中(ラタノプロスト+ドルゾラミド)であることが判明。

→ 特に閉塞隅角緑内障では、抗コリン薬(M₃遮断)は眼圧上昇の危険があるため禁忌

そのため、泌尿器科医に「抗コリン薬以外のOAB治療薬」への変更を提案する必要がある。


■ 過活動膀胱治療薬の分類

● ① 抗コリン薬(M₃受容体遮断)

例:ソリフェナシン、オキシブチニン → 緑内障(特に閉塞隅角)では禁忌

● ② β₃受容体作動薬(膀胱平滑筋弛緩)

例:ミラベグロン、ビベグロン → 眼圧に影響しないため、緑内障患者でも使用可能


■ 選択肢の検討

● 1 α₁受容体刺激(誤)

尿道括約筋を収縮させ、排尿困難を悪化させる。

● 2 β₃受容体刺激(正)

膀胱平滑筋(排尿筋)を弛緩させ、尿意切迫を改善。

→ 緑内障患者でも安全に使用できる。

● 3 M₃受容体遮断(誤)

ソリフェナシンの作用。 緑内障では禁忌となるため、変更提案として不適切。

● 4 アンドロゲン受容体遮断(誤)

前立腺肥大症治療薬(例:ビカルタミド)。 OAB治療とは無関係。

● 5 ミネラルコルチコイド受容体遮断(誤)

スピロノラクトンなど。 排尿症状とは無関係。


■ まとめ

  • 緑内障患者に抗コリン薬(M₃遮断)は危険
  • 代替としてβ₃受容体作動薬(ミラベグロン等)が最適
  • よって、提案すべき作用機序はβ₃受容体刺激(2)

→ 正解は2

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