第110回薬剤師国家試験 問275 テルミサルタン減量後の追加降圧薬の選択

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■ 正解

2、5


■ 症例のポイント

65歳男性、高血圧+気管支ぜん息。

治療内容:

  • テルミサルタン(ARB)40 mg → 80 mgに増量 → 低血圧(92/66)で再来
  • その後、40 mgに戻したが血圧は再び 160/95 mmHg に上昇
  • エプレレノン(MRA)50 mg はすでに併用中

→ ARB 40 mg + MRA 50 mg で不十分 → **追加降圧薬が必要**。

ただし、この患者は気管支ぜん息を合併している点が重要。


● 1 プロプラノロール(非選択的β遮断薬)(誤)

プロプラノロールはβ2受容体も遮断するため、

  • 気管支収縮
  • 喘息発作誘発

のリスクが高い。

→ 気管支ぜん息患者には禁忌レベルで不適切


● 2 トリクロルメチアジド(サイアザイド系利尿薬)(正)

ARB(テルミサルタン)との併用は、

  • 降圧効果が相加的
  • エプレレノン(MRA)とも併用可能

→ 高血圧治療ガイドラインでもARB+利尿薬は推奨。

※ すでに MRA(エプレレノン)を使用しているが、 サイアザイド系とは作用点が異なるため併用可能。


● 3 ベラパミル(非DHP Ca拮抗薬)(誤)

ベラパミルは、

  • 心抑制作用(徐脈・房室ブロック)
  • 便秘などの副作用

があり、第一選択にはなりにくい。

また、ARB+MRA との併用で特に有利な点はない。


● 4 スピロノラクトン(誤)

すでにエプレレノン(MRA)を使用中。

→ MRA の重複投与は、

  • 高カリウム血症
  • 腎機能悪化

のリスクが高く、絶対に避けるべき。


● 5 アムロジピン(DHP Ca拮抗薬)(正)

アムロジピンは、

  • 強力な降圧作用
  • 喘息患者でも安全
  • ARB との併用はガイドラインで推奨

→ ARB+Ca拮抗薬は高血圧治療の基本的な組み合わせ


■ まとめ

  • 喘息 → β遮断薬(プロプラノロール)は禁忌(1 誤)
  • 利尿薬(サイアザイド系)は有効(2 正)
  • 非DHP Ca拮抗薬は第一選択ではない(3 誤)
  • MRA 重複は危険(4 誤)
  • DHP Ca拮抗薬(アムロジピン)は最適(5 正)

→ 正解は2 と 5

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