第110回薬剤師国家試験 問277 フェンタニル舌下錠の特徴と患者指導

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■ 正解

1、2


■ 背景:突出痛(ブレイクスルーペイン)の治療

患者はヒドロモルフォン徐放錠(処方3)で持続痛は良好にコントロールされている。

しかし、6か月後に突出痛に対するモルヒネ内用液(処方2)の効果が不十分となり、 増量すると眠気(副作用)が出現。

→ そこで速効性のフェンタニル舌下錠(処方4)へ変更された。


● 1 作用発現が速く、突出痛に迅速対応できる(正)

フェンタニル舌下錠は、

  • 口腔粘膜吸収で速効性
  • 作用発現:数分〜10分程度
  • 突出痛(急激に強くなる痛み)に適する

→ モルヒネ内用液より明らかに速効性であり、正しい説明。


● 2 最小用量から開始し、医師が段階的に調節(正)

突出痛治療用フェンタニル製剤は、

  • 最小用量から開始
  • 効果と副作用を見ながら段階的に増量
  • 1回量は患者ごとに異なる

→ 医師が調整する必要があり、正しい説明。


● 3 噛み砕いてから舌下に置く(誤)

フェンタニル舌下錠は、

  • 噛み砕くと吸収が不均一
  • 急激な吸収で過量投与の危険

→ 絶対に噛み砕かない。


● 4 口が乾燥している場合、水で溶かすように使用(誤)

水で溶かすと、

  • 口腔粘膜吸収が低下
  • 効果発現が遅れる

→ 舌下にそのまま置くのが正しい。

※ 口腔乾燥が強い場合は、少量の水で口を湿らせてから使用するが、 「水で溶かす」は誤り。


● 5 持続痛が増強したときにも使用(誤)

フェンタニル舌下錠は突出痛専用

持続痛の悪化は、

  • 徐放オピオイド(ヒドロモルフォン)の増量
  • オピオイドローテーション

などで対応する。

→ 舌下錠を持続痛に使うのは不適切。


■ まとめ

  • 速効性 → 突出痛に適する(1 正)
  • 最小用量から段階的調整(2 正)
  • 噛み砕かない(3 誤)
  • 水で溶かさない(4 誤)
  • 持続痛には使用しない(5 誤)

→ 正解は1 と 2

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