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■ 正解
3、5
■ 背景:本症例のポイント
・僧帽弁形成術後の患者
・発熱、手掌・足底の紅斑 → IE(感染性心内膜炎)を疑う所見
・経食道心エコーで疣贅を確認
・血液培養:MSSA(メチシリン感受性黄色ブドウ球菌)
・腎機能正常、貧血なし、脳合併症なし
→ 典型的な「左心系の感染性心内膜炎」。
● 1:貧血があり出血性病変が疑われる(誤)
Hb 15.6 g/dL と正常であり、貧血は認めない。
IE では貧血が起こることもあるが、本症例には該当しない。
● 2:腎機能低下 → 腎梗塞が疑われる(誤)
腎機能は Cr 0.85 mg/dL、BUN 16.3 mg/dL と正常。
尿タンパク・潜血も陰性で、腎梗塞を示唆する所見はない。
● 3:疣贅による僧帽弁障害で心不全リスク(正)
感染性心内膜炎では、疣贅が弁の破壊や逆流を引き起こし、
・僧帽弁閉鎖不全の悪化
・心不全の発症
につながる。
特に本症例は僧帽弁形成術後であり、弁障害のリスクは高い。
● 4:脳塞栓症より肺塞栓症のリスクが高い(誤)
本症例は左心系(僧帽弁)の感染。
左心系の疣贅は、
→ 体循環へ飛ぶ → 脳塞栓症が多い
肺塞栓症は右心系のIEで起こる。
→ 本症例では脳塞栓症リスクの方が高い。
● 5:MSSA にはセファゾリンが推奨される(正)
MSSA の第一選択は、
・ナフシリン/オキサシリン(国内では使用困難)
・セファゾリン(第一世代セフェム)
である。
腎機能も正常であり、セファゾリンは適切な選択。
■ まとめ
・本症例は左心系(僧帽弁)の感染性心内膜炎(MSSA)
・疣贅による弁障害 → 心不全リスク(3:正)
・MSSA の第一選択はセファゾリン(5:正)
・貧血なし(1:誤)
・腎機能正常(2:誤)
・左心系 → 脳塞栓症リスクが高い(4:誤)
