第110回薬剤師国家試験 問122 飲酒量と大腸がんリスク(コホート研究)

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■ 正解

3、5

■ 表の読み方のポイント

  • ハザード比の基準は「飲酒しない群=1.00」。
  • 95%信頼区間に 1 を含まなければ有意なリスク上昇と判断できる。
  • 23.0 g/日以上の飲酒群は、いずれも大腸がん・結腸がん・直腸がんで有意にリスク上昇
  • 発症率の差から、飲酒による「過剰発症数」や「寄与割合(PAF)」が計算できる。

■ 各選択肢の解説

● 1:週1回未満の飲酒でも大腸がんリスクが有意に増加(誤)

週1回未満の大腸がんハザード比:1.22(95% CI:0.79–1.28)
信頼区間が 1 を含むため有意ではない。 よって誤り。

● 2:22.9 g/日以下でも週1回以上の飲酒で直腸がんリスクが有意に増加(誤)

0.1–22.9 g/日の直腸がんハザード比:1.30(95% CI:0.90–1.56)
信頼区間が 1 を含む → 有意ではない。 誤り。

● 3:23.0 g/日以上の飲酒は結腸がんリスクを有意に増加(正)

23.0 g/日以上の結腸がんハザード比はすべて1 を超え、信頼区間も 1 を含まない
例:23.0–45.9 g/日 → 1.60(95% CI:1.31–1.95)
したがって有意なリスク上昇であり正しい。

● 4:飲酒により10万観察人年当たり338人が過剰発症(誤)

問題文より: 飲酒しない群:142人 23 g/日以上:196人
差は 196 − 142 = 54人。 338人ではないため誤り。

● 5:23 g/日以上の大腸がんのうち28%は飲酒による(正)

寄与割合(PAF)は (RR − 1) / RR で求められる。
RR(ハザード比)= 196 / 142 ≒ 1.38 として計算すると、 PAF ≒ (1.38 − 1) / 1.38 ≒ 0.28(28%)。 したがって正しい。

■ まとめ

  • 3:23 g/日以上の飲酒は結腸がんリスクを有意に上昇 → 正しい
  • 5:寄与割合(PAF)=約28% → 正しい
  • 1・2:信頼区間が1を含むため有意差なし
  • 4:過剰発症数は 54人であり 338人ではない

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