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■ 正解
2、3
■ アコニチンと生薬Aの基本事項
- アコニチンはトリテルペンではなくジテルペン系アルカロイド。
- 窒素原子はアミノ酸由来ではなく、イソプレノイド骨格に後から導入されるタイプ。
- 強い毒性を持つが、エステル結合の加水分解により毒性が低減する。
- アコニチンを主成分とする代表的生薬はトリカブト(附子)で、キンポウゲ科。
- 附子を含む処方は、一般に虚証ではなく、比較的体力のある寒証・痛みの強い症例に用いられる。
■ 各選択肢の解説
● 1:アコニチンの骨格は、酢酸−マロン酸経路により生合成される。(誤)
酢酸−マロン酸経路は主にポリケチド(脂肪酸・一部芳香族化合物)の生合成経路。
アコニチンはイソプレノイド(テルペノイド)由来のジテルペンアルカロイドであり、この経路ではない。
したがって誤り。
● 2:アコニチンの窒素原子は、アミノ酸由来ではない。(正)
多くのアルカロイドはアミノ酸由来だが、アコニチンはテルペン骨格に後から窒素が導入されたタイプであり、アミノ酸起源ではない。
よってこの記述は正しい。
● 3:高圧蒸気処理などの修治によってアコニチンのエステルが加水分解されて、毒性が低減する。(正)
附子などの修治(高圧蒸気処理・煎煮など)により、アコニチンのエステル結合が加水分解される。
これにより、より毒性の低いベンゾイルアコニンなどに変化し、毒性が低減する。
したがって正しい。
● 4:生薬Aはナス科植物の根を基原とする。(誤)
アコニチンを主成分とする生薬Aはトリカブト(附子)であり、キンポウゲ科植物。
ナス科ではないため誤り。
● 5:生薬Aを含む処方は、体力が充実している患者に適応される。(誤)
附子を含む処方は、一般に寒証・痛みが強い・冷えが強いなどに用いられ、
「体力が充実している」かどうかだけで単純に決まるわけではない。
本問の文脈としても不適切であり、誤り。
■ まとめ
- 2:アコニチンの N はアミノ酸由来ではない → 正しい。
- 3:修治によりエステル加水分解 → 毒性低減 → 正しい。
- 1:酢酸−マロン酸経路ではなくテルペン経路 → 誤り。
- 4:基原はキンポウゲ科トリカブトでありナス科ではない → 誤り。
- 5:適応の書き方が不正確で、本問の意図とも合わない → 誤り。
