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■ 正解
2、3
■ 背景:本症例は「左心系の感染性心内膜炎(MSSA)」
・僧帽弁形成術後
・疣贅を認める
・血液培養で MSSA 検出
・脳膿瘍・髄膜炎なし
感染性心内膜炎(IE)では、治療期間が長く、治療効果判定が極めて重要。 そのため、抗菌薬適正使用支援チーム(AST)の介入ポイントも明確。
● 1:指定感染症なので保健所へ届出(誤)
感染性心内膜炎は感染症法の届出対象疾患ではない。
→ 届出義務はない。
● 2:治療効果確認の血液培養は複数セット採取(正)
IE の治療効果判定では、
・血液培養を複数セット採取し、陰性化を確認する
ことが必須。
1セットでは偽陰性の可能性があり、治療効果判定として不十分。
● 3:次回抗菌薬点滴開始直前に採血(正)
抗菌薬の血中濃度が最も低くなるのは、
次回投与直前(トラフ)。
このタイミングで採血することで、
・菌が残存していれば検出されやすい
・治療効果判定として最適
→ AST が主治医に助言すべき適切な内容。
● 4:血液培養が陰性化したら速やかに治療終了(誤)
IE の治療期間は、
通常 4〜6 週間。
血液培養が陰性化しても、すぐに治療終了は不可。
→ 再燃リスクが高く、ガイドラインに反する。
● 5:CRP が正常化すれば治療終了(誤)
CRP は炎症の指標だが、
治療終了の判断基準にはならない。
IE の治療終了は、
・血液培養陰性化
・十分な治療期間の完遂
が必須。
■ まとめ
・IE の治療効果判定 → 血液培養が最重要
・複数セット採取(2:正)
・次回投与直前(トラフ)で採血(3:正)
・届出不要(1:誤)
・陰性化しても治療継続(4:誤)
・CRP 正常化は終了基準にならない(5:誤)
