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■ 正解
4、5
■ 症例の要点(病態 × 検査 × 治療方針)
68歳女性。右下肢腫脹、D-ダイマー 8.9 μg/mL と高値、超音波で血栓確認。 → 深部静脈血栓症(DVT) と確定診断。
DVT は凝固因子の活性化によるフィブリン血栓が主体であり、 治療の中心は抗凝固療法である。
eGFR 72 → 腎機能良好。 → DOAC(直接経口抗凝固薬)も LMWH(低分子ヘパリン)も使用可能。
■ 各選択肢の正誤と国家試験レベルの理由づけ
● 1 シロスタゾール(誤)
PDEⅢ阻害薬 → 血小板凝集抑制。
動脈血栓(血小板主体)に用いる薬であり、
静脈血栓(凝固因子主体)には無効。
→ DVT の病態に合致しないため誤。
● 2 クロピドグレル(誤)
ADP受容体阻害薬 → 抗血小板薬。
静脈血栓は血小板よりも凝固因子の活性化が中心。
→ 抗血小板薬は治療効果が不十分。
→ DVT 治療には使用しないため誤。
● 3 ワルファリン(誤)
ビタミンK拮抗薬 → 抗凝固薬で DVT に使用可能。
しかし、
・INR管理が必要
・食事(ビタミンK)や薬物相互作用が多い
・初期はヘパリン併用が必要
・現在はガイドラインで DOAC が第一選択
→ 「適切な治療薬を2つ選べ」という設問では優先度が低く誤となる。
● 4 アピキサバン(正)
DOAC(Xa阻害薬)。
DVT の初期治療から単剤で使用可能(ヘパリン併用不要)。
腎機能良好のため減量不要。
→ 現行ガイドラインで第一選択。正。
● 5 ダルテパリン(正)
低分子ヘパリン(LMWH)。
DVT の初期治療の標準薬。
腎機能良好で使用可能。
特に入院初期治療では LMWH がよく用いられる。
→ 適切な治療薬として正。
■ まとめ(国家試験で問われる本質)
- DVT は凝固因子主体 → 抗凝固薬が必須
- 抗血小板薬(1・2)は病態に合わず(誤)
- ワルファリンは使えるが第一選択ではない(誤)
- DOAC(アピキサバン)はガイドラインで第一選択(正)
- LMWH(ダルテパリン)も初期治療として標準(正)
→ 正解は 4 と 5
