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■ 正解
2(シクロスポリンがピタバスタチンの肝取り込みを阻害するため)
■ 症例の背景
ネフローゼ症候群でステロイド治療を開始 → 反応不良 → ステロイド抵抗性と判断。
そのため、免疫抑制薬シクロスポリンが追加されることになった。
ここで問題となるのが、併用中のピタバスタチンとの相互作用。
■ シクロスポリンとスタチンの相互作用の本質
シクロスポリンは、
- OATP1B1(肝取り込みトランスポーター)を強力に阻害
- CYP3A4阻害作用も持つ
ピタバスタチンは主に、
- OATP1B1 による肝取り込みで作用部位(肝臓)へ移行
- 代謝はCYPではなく主にUGT
→ つまり、シクロスポリンが OATP1B1 を阻害すると、
ピタバスタチンが肝臓に取り込まれず、血中濃度が大幅に上昇
→ 横紋筋融解症のリスクが急増する。
このため、ピタバスタチンはシクロスポリン併用禁忌となっている。
● 選択肢の検討
● 1 消化管吸収を阻害(誤)
シクロスポリンは消化管吸収には影響しない。
● 2 肝取り込みを阻害(正)
OATP1B1阻害 → ピタバスタチン血中濃度↑ → 横紋筋融解症リスク↑
→ これが併用禁忌の理由。
● 3 ピタバスタチンがシクロスポリン代謝を阻害(誤)
逆方向の相互作用はない。
● 4 尿細管分泌阻害(誤)
ピタバスタチンは腎排泄が主経路ではない。
● 5 尿細管再吸収阻害(誤)
これも無関係。
■ まとめ
- シクロスポリンはOATP1B1阻害によりピタバスタチンの肝取り込みを阻害
- 血中濃度が大幅に上昇 → 横紋筋融解症リスク増大
- そのため併用禁忌であり、フルバスタチンへの変更が妥当
→ 正解は2
