第110回薬剤師国家試験 問219 胸やけ・胃痛の原因生理

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■ 正解

1、4

■ 背景:胸やけ・胃痛の典型的な原因

胸やけは主に胃酸の逆流(GERD)によって起こり、胃痛は胃酸分泌の増加粘膜防御の低下が関与する。

今回の患者は「中華料理+アルコール摂取」という状況であり、胃酸分泌が亢進しやすい条件が揃っている。


● 1:胃酸が下部食道壁を刺激している(正)

胸やけの最も典型的な原因は、胃酸が食道へ逆流し、食道粘膜を刺激すること

脂っこい食事やアルコールは下部食道括約筋(LES)を弛緩させ、逆流を起こしやすくする。

→ 胸やけの原因として最も妥当。


● 2:胃酸分泌が減少している(誤)

胃酸分泌が減少すると胸やけや胃痛は起こりにくい。

今回の状況では胃酸分泌はむしろ増加していると考えるのが自然。


● 3:胃粘液の分泌が増加している(誤)

粘液分泌が増えると胃粘膜は保護され、痛みは起こりにくくなる。

→ 胃痛の原因にはならない。


● 4:アセチルコリンやヒスタミンの分泌量が増加(正)

アセチルコリン(ACh)、ヒスタミン、ガストリンは胃酸分泌を促進する三大因子

脂っこい食事やアルコール摂取により、これらの分泌が増加し、胃酸分泌が亢進する。

→ 胃痛・胸やけの原因として適切。


● 5:幽門括約筋が拡張し胃内容物排出が促進(誤)

幽門括約筋が拡張して排出が促進されると、胃内容物が早く十二指腸へ移動するため、胃内停滞が減り、痛みは起こりにくい。

→ 胃痛の原因とは言えない。


■ まとめ

・胸やけ → 胃酸逆流(1)

・胃痛 → 胃酸分泌亢進(4)

・胃酸減少(2)、粘液増加(3)、排出促進(5)は原因にならない

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