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■ 正解
1、5
■ 処方1:アブラキサン(nab-パクリタキセル)の特徴
アブラキサンは、
- アルブミン懸濁型パクリタキセル(nab-PTX)
- 従来のパクリタキセルと異なり、ポリソルベート80やエタノールを含まない
- そのため前投与(ステロイド・抗ヒスタミン薬)が不要
- 溶媒反応性の過敏症が起こりにくい
→ これらの特徴を踏まえて選択肢を判断する。
● 1 投与前に好中球数・血小板数を確認(正)
アブラキサンの主な用量制限毒性は、
- 好中球減少
- 血小板減少
→ 投与前の血算チェックは必須。
特に Day1・8・15 の投与前に、 好中球1,000/μL以上、血小板75,000/μL以上が必要。
● 2 ヒト由来成分に対する過敏症予防の前投与(誤)
アブラキサンはヒト血清アルブミンを使用しているが、前投与は不要。
理由:
- 従来のパクリタキセルで問題となるのは「溶媒(ポリソルベート80)」
- アブラキサンは溶媒を使用しないため、過敏症リスクが低い
→ 前投与は不要。
● 3 血管痛が出たら次回からブドウ糖液に変更(誤)
アブラキサンは生理食塩液で懸濁する製剤。
ブドウ糖液は使用不可。
→ 血管痛が出ても溶媒変更はできない。
● 4 インラインフィルターを使用して投与(誤)
アブラキサンはインラインフィルターを使用しない。
理由:
- 粒子径が大きく、フィルターで除去されてしまう可能性
→ 添付文書でも「フィルター使用不可」。
● 5 感染症伝播リスクの説明を確認(正)
アブラキサンはヒト血清アルブミンを使用した製剤。
→ 理論上、感染症伝播リスクがゼロではないため、 患者への説明が必要。
(実際には高度に精製されており安全性は高いが、 添付文書上は説明が求められる。)
■ まとめ
- 骨髄抑制 → 投与前の血算チェックは必須(1 正)
- 前投与は不要(2 誤)
- 溶媒は生食のみ(3 誤)
- フィルターは使用しない(4 誤)
- ヒトアルブミン製剤 → 感染症リスク説明が必要(5 正)
→ 正解は1 と 5
