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■ 正解
3、5
■ 背景:レボドパ(L-DOPA)の末梢代謝
レボドパは、末梢で以下の2つの主要経路で代謝される:
① 酵素A:芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素(AADC) → レボドパ → ドパミン
② COMT(カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ) → レボドパのカテコール部位の –OH がメチル化され代謝物Bへ
● 1:レボドパはラセミ体(誤)
レボドパはL体のみが薬として使用される。
D体は生理活性がなく、ラセミ体ではない。
● 2:酵素Aの反応はアミノ基転移反応(誤)
酵素A(AADC)が行うのは脱炭酸反応。
アミノ基転移(トランスアミネーション)ではない。
● 3:酵素Aの反応はビタミンB₆由来の補酵素で促進(正)
AADC はピリドキサールリン酸(PLP:ビタミンB₆由来)を補酵素として働く。
→ ビタミンB₆を大量摂取すると、AADC 活性が上昇し、 レボドパが末梢でドパミンに変換されすぎてしまう。
→ 中枢移行量が減り、パーキンソン症状が悪化することがある。
● 4:ドパミンの方が脳内へ移行しやすい(誤)
ドパミンは血液脳関門(BBB)を通過できない。
レボドパはアミノ酸トランスポーターでBBBを通過できる。
→ よって「ドパミンの方が移行しやすい」は誤り。
● 5:代謝物Bはレボドパのヒドロキシ基がメチル化されたもの(正)
COMT はカテコール部位の –OH をメチル化する酵素。
レボドパのベンゼン環の –OH がメチル化され、代謝物Bが生成する。
→ これは COMT の典型的な反応であり、正しい。
■ まとめ
・酵素A=AADC → PLP(ビタミンB₆)依存 → 3:正
・COMT は –OH をメチル化 → 5:正
・レボドパは L体のみ、ドパミンはBBBを通らない
