第110回薬剤師国家試験 問222 レボドパの代謝と酵素反応の本質

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■ 正解

3、5

■ 背景:レボドパ(L-DOPA)の末梢代謝

レボドパは、末梢で以下の2つの主要経路で代謝される:

酵素A:芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)  → レボドパ → ドパミン

COMT(カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ)  → レボドパのカテコール部位の –OH がメチル化され代謝物Bへ


● 1:レボドパはラセミ体(誤)

レボドパはL体のみが薬として使用される。

D体は生理活性がなく、ラセミ体ではない。


● 2:酵素Aの反応はアミノ基転移反応(誤)

酵素A(AADC)が行うのは脱炭酸反応

アミノ基転移(トランスアミネーション)ではない。


● 3:酵素Aの反応はビタミンB₆由来の補酵素で促進(正)

AADC はピリドキサールリン酸(PLP:ビタミンB₆由来)を補酵素として働く。

→ ビタミンB₆を大量摂取すると、AADC 活性が上昇し、  レボドパが末梢でドパミンに変換されすぎてしまう

→ 中枢移行量が減り、パーキンソン症状が悪化することがある。


● 4:ドパミンの方が脳内へ移行しやすい(誤)

ドパミンは血液脳関門(BBB)を通過できない

レボドパはアミノ酸トランスポーターでBBBを通過できる。

→ よって「ドパミンの方が移行しやすい」は誤り。


● 5:代謝物Bはレボドパのヒドロキシ基がメチル化されたもの(正)

COMT はカテコール部位の –OH をメチル化する酵素。

レボドパのベンゼン環の –OH がメチル化され、代謝物Bが生成する。

→ これは COMT の典型的な反応であり、正しい。


■ まとめ

・酵素A=AADC → PLP(ビタミンB₆)依存 → 3:正

・COMT は –OH をメチル化 → 5:正

・レボドパは L体のみ、ドパミンはBBBを通らない

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